乳歯が存在する年齢(0歳~12歳頃)は将来永久歯列期を迎えるまでの大切な準備期間です。乳歯列期において十分な管理が成されていれば、永久歯列期を迎えた時は定期検診のみで治療が必要なくなるわけです。
歯の治療は大人でも嫌なもの。ましてや小さなお子様にとっては、かなりのストレスになります。なるべく早く治療したいという保護者の方のお気持ちも理解できますが、発達段階に応じて治療していくことを基本としています。特に痛みがひどくない場合は、無理矢理削ったりせず、歯医者さんに慣れて、心の準備が整ってからでも決して遅くはありません。今後の治療に障害となるような恐怖心は与えないようにしております。
先ずは、ブラッシング(歯磨き)指導とフッ素塗布を行いながら、お子様と信頼関係を築いていきます。新たな虫歯を作らないために、食事指導も行っております。
また、萌出して間もない奥歯は非常に弱く、虫歯ができる危険性が高いです。かみ合わせの面にある狭くて深い溝に汚れがたまりやすく、歯ブラシが届かないからです。その深い溝をあらかじめ樹脂で埋める「シーラント」が虫歯予防に効果的です。
いきなり無理矢理治療を開始するのではなく、まずは歯医者さんに慣れてもらうことから始めます。
奥歯のかみ合わせの面には、細くて深い溝があるため、歯ブラシが届かないので虫歯ができやすいところです。
乳歯、永久歯が生えてきたら、虫歯になる前にこの溝を樹脂で埋めてしまうのがシーラントです。
虫歯の予防率は80%以上という統計もあります。
同じ量の砂糖でも、その摂取の仕方により、虫歯のできやすさが違うのをご存知ですか?
正しいおやつの取り方をご指導いたします。
フッ素を使うことにより、お子様を虫歯から守ります。
こどものはならびは将来の大人の顎口腔機能に大きく影響します。
小さいうちから正常な顎の成長•発育を促すことでキレイで生涯にわたって問題を起こしにくい歯列をつくることができます。
もしかすると上顎の発育不良が原因かもしれません。顎顔面矯正という治療法があります。
上顎の発育が不十分だといろいろ問題が生じます。お子様は以上の項目にいくつ当てはまるでしょうか?
これには現代の子供達におきているある変化が関わっています。
昔の子供達と比べて顎は小さくなっているにもかかわらず、歯は大きくなってきているのです。
近年の食生活の変化により食べ物が柔らかくなって、ほとんど顎を動かさなくても飲み込めてしまうことや、授乳期にお母さんのおっぱいではなく、哺乳ビンを使用することで舌や口の周りの筋肉が正しく発育しないために顎が大きくならないのです。
逆に食べ物自体は栄養価が高くなったため、歯が大きくなってきているのです。
足場となる顎骨を広げることで歯列不正を改善させる矯正治療
歯列不正を認める口腔内
本来、乳歯間は隙間が空いている状態が正常です(永久歯の方が乳歯よりも幅が大きいため、隙間がないと萠出するスペースがない)。その空隙がないと叢生(そうせい)になる可能性が極めて高いのです。
叢生とは、足場となる顎骨が永久歯の幅の総和に対し、不足しているため生じます。この不調和を改善するには
①歯の総和を減らすため抜歯する
②足場となる顎骨を広げる という2つの方法に分けられます。
①の方法が成人矯正の基本的な考え方です。一方、②の方法が近年注目されている『顎顔面矯正』です。
顎顔面矯正の適応年齢は、顎の成長期である5~9歳頃に行う必要があるのに対し、成人矯正は顎の足場を広げる必要がないため通常、顎の成長が終了した15歳以降に行います。
顎顔面矯正では積極的な矯正を約2年行った後も永久歯列完成の12歳前後までは簡易な装置などを使用し成長の経過を診る必要があります。
一方、成人矯正は約2年を要しますが、歯の移動量によってかかる時間が異なるため、個人差があります。
成人矯正では咬み合わせ完成後の歯を移動させるため治療終了後、元の位置に戻ろうとする力が働き、後戻りして来るのに対し顎顔面矯正では足場となる顎を広げことで、歯に負担がかからず、萠出位置で矯正を終了できることが多いため、後戻りは原則ありません。
成人矯正の場合はスペース確保のため、ほとんどの場合で抜歯が必要となり、極度の場合は全身麻酔下にて顎切りを必要とします。
混合歯列期で確立された咬み合わせがないため矯正中の咬みにくさの不快を感じにくい
小児期で本人の理解・協力が得にくいが、一生のコンプレックスを形成し易い時期と言われる10代後半には歯列矯正を完了できる
上下の咬み合わせは15歳頃に完成すると言われています。咬み合わせが完了すると上下の歯が山と谷ではまり込むため、歯を動かす事が難しく、動かした後も一生固定しない限り咬んでいるうちに元の咬み合わせに後戻りしてしまいます。
交換期(6~12歳)の最大のメリットとして、咬み合わせを自ら完成させる能力を秘めているという事です。
つまり、足場となる顎骨の幅さえ適切に成長を促進することで永久歯は足場となる顎骨にとって適切な場所に萠出し、上下の永久歯同士が自らの能力で山と谷でがっちりはまり込み適切な咬み合わせを自らの能力により完成します。根本的に後戻りという原理が存在しないのです。
そして足場にとって適切な場所に生え機能している歯は丈夫で長持ちすることは言うまでもありません。
鼻腔面積を拡大し、鼻呼吸が確立されると以下の改善が見られます。アレルギー体質・アトピー体質の改善、喘息の改善、姿勢の改善、集中力アップ、免疫力が増し体調を崩しにくい、アデノイド肥大の改善などが挙げられます。
ただし、副次的効果として統計的に見込まれるというだけでありこれらを主目的とし行う矯正ではありません。
患者本人のモチベーションが低く協力を得にくい事や(年齢が低いため)、装置と矯正トレーニング等をご家族に協力してもらうためご家族の協力と理解が必須となります。
一時的に左右の前歯がすきっ歯となる時期や、小児の顎骨を成人幅近くまで成長させるため顔貌の不調和が生じる事があります。
足場である顎骨の側方成長を促進させる装置(固定式)
①ハイラックス型
②ファン型
咬み合わせの完成を
サポートする装置(固定式)
足場である顎骨の前方成長を促進させる装置(取り外し式)
咬み合わせの完成をサポートする装置(固定式)
足場となる顎骨の成長を促進させる装置(取り外し式)
A : 一時的に咬みにくくなるため、食事に時間がかかったり、一定期間は前歯の隙間が目立つことがあります。また、一部の木管楽器・金管楽器などは歯の動きを妨げる場合があり、柔道や空手のような激しいスポ-ツは、唇の裏側を装置で傷つけたり、装置をこわすおそれがあります。そのため親御さんを中心に周りの方々の理解が必須となります。また、ご希望があれば当院から矯正開始時に担任の先生宛に協力をお願いするお手紙を出させて頂いています。
A : 初めて装置をつけたときや装置を調整したときに、歯が浮いたような症状が出て、物を食べるときに歯の痛みを感じることがあります。通常3日から1週間くらいでなくなりますが、痛みの程度には個人差があり、痛みをほとんど感じない人もいます。矯正治療の痛みは、小学生のお子さんでも我慢できる程度ですので心配いりません。
A : 可能性が出てきた時点でなるべく早めに状況をお知らせ下さい。 通院が可能かどうか判断して、難しい場合には転居先の先生をご紹介いたします。 その際は治療を継続するために必要な資料を作成しますので、転居先が決まりましたら早めにお知らせください。
A : 顔の幅は約1.5ミリ大きくなると言われています。 拡大を終えてすぐあとは顎のサイズと顔貌のアンバランスを生みますが、思春期に差し掛かる14~16歳頃には調和が取れてきます。
審美治療、矯正治療等は基本的に保険適用外診療で、患者さんが全額負担する自費診療となります。治療内容、メリット・デメリット、特徴等については各治療項目等に記載されていますが、ご不明点については、お気軽に当院へお問い合わせ下さい。
安全、安心、長期安定な医療に全力を尽くしますが、しかし残念ながら医療は本質的に不確実・不確定なもので、例えば脱離(取れる)、破損(壊れる)、破折(歯が折れる)、再発(再発病)等全ての医療にはリスクが伴います。医療の不確実性は、各個人の複雑性や有限性、多様性、医学の限界に由来するものであり、全ての可能性を網羅できません。予想されるリスク、薬剤使用時の副作用等については、ご予約で来院の上、お気軽に歯科医師までご相談下さい。
医療法人よつば承昊会 植村歯科 072-289-2418